20 | SEEDS研究の内容(大学院向け)超高齢?人口減少時代に、住み慣れた家で生ききるための移行支援?システムを創る 在宅移行期において、患者?家族は医療者のもとでの治療中心の療養から、患者?家族の責任のもとでの療養、暮らしの営みの中での療養、そして新たな治療?療養環境を創り出していくことが求められる。新たな療養生活を築き、療養継続するには当事者である患者?家族自らが症状マネジメント力を高める必要がある。そのために、診療看護師(NP)が患者?家族の療養生活で得た自助力を活かし、患者?家族の症状マネジメント力を高める教育支援モデルの開発(図1?2)を試みている。また、超高齢?人口減少地域における在宅療養移行をスムーズにするための病院-在宅支援が継続できる看護提供システムを模索している。看護管理学/看護教育学/在宅療養移行支援Noriko Ishikawacontact: ishi1995@ishikawa-nu.ac.jpリサーチマップ https://researchmap.jp/norikoishikawa12図1.患者?家族の在宅移行による療養変化と支援の位置づけ私たちが日々行っている看護の意味を裏付けるための研究、そして「組織は人なり」といわれているように、人が育つ組織の在り方を学生の皆さんと ともに追究していきたい。メッセージ図2.自助力を活かす教育支援研究分野看護管理学/看護教育学/在宅療養移行支援所属学会日本看護管理学会/教育目標評価学会日本NP学会学歴?経歴2018年東京医療保健大学大学院看護学研究科博士課程修了 博士(看護学)2004年国立病院機構金沢医療センター 副看護部長2006年厚労省医政局看護課看護研修研究センター2010年東京医療保健大学東が丘看護学部 准教授2014年石川県立看護大学 准教授受賞2018年日本私立看護系大学協会 会長賞論文●「診療看護師が抱いていた職務上の困難とその対応」『日本NP学会誌第3巻1号』(pp. 1-9)2019年●「学生の経験を教材化し省察を促す能力の育成に焦点化した臨地実習指導者講習会(特定分野)プログラム受講生の達成度」『日本看護学教育学会誌第31巻第2号』(pp. 145-154)2021年●「「退院後の療養場所に関する患者と家族との意向のずれ」に対する退院支援看護師の支援」『看護実践学会 第34巻第2号』(pp. 12-21)2022年書籍等出版物石川倫子著『ナースが症状をマネジメントする!症状別アセスメント, 第1章 4.症状アセスメントにおける患者へのアプローチ』メジカルフレンド社, 2016年講演?口頭発表等「The role of nurse practitioners in providing assistance to patients and families to transition to home nursing」『The 7th Annual Meeting of Japan Society of Nurse Practitioner』(pp. 111)2021競争的資金等の研究課題科研費 研究代表者「診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムの開発」2019-2022年社会貢献活動●日本看護管理学会 評議員 専任査読委員●日本看護学教育学会 評議員 専任査読者●日本看護研究学会 評議員不確実性の時代に求められる看護管理者の組織開発?人材育成を探る研究の概要 澳门金沙城中心感染症の世界的な流行、超高齢?人口減少社会など、予期せぬ変化や新たな課題は時代ごとに存在する。私たちはこの不確実な事象を受け止め、時代に即して組織のあり方を変え、新たな取り組みを取り入れ、これを成長のチャンスに変えていかなければならない。そして未来の予測が困難な現代だからこそ、リーダーは人と人とのつながりを意識すること、円滑なコミュニケーションが取れる場づくりなど、不確実性の時代に適応できる組織やチーム創りが求められる。 この不確実性の時代におけるリーダーの在り方、組織開発やチーム創りをどのように行っているのか、そしてどのような人材を育成すればよいのかを探っている。石川 倫子 教授
元のページ ../index.html#22