研究者情報 研究シーズ集
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SEEDS | 33研究の内容(大学院向け)妊婦歯科健診の受診率向上を目指した取り組み 近年、口腔の健康が全身の健康に密接に関係していることが明らかとなっており、周産期においても口腔内からの感染?慢性炎症巣としての歯周病が早産や低出生体重児出産などを引き起こす可能性があるという報告がある。妊婦は歯周病に罹患しやすく、歯周病は周産期有害事象と関連があると言われているにも関わらず、妊婦歯科健診の無償化が開始して以降、現在まで妊婦歯科健診の受診率が低い現状にあることに問題を感じている。普段健診に行くことが出来ていない人も妊娠を機会に継続的な受診行動の一歩になるのではと考え、そのために妊婦歯科健診受診率向上を目指した支援方法を見出すための研究に取り組んでいる。妊産婦/妊婦歯科健診/育児不安Yurino Nozawacontact: yu0223@ishikawa-nu.ac.jpリサーチマップ https://researchmap.jp/yurino厚生労働省公益社団法人日本医師会「妊産婦における口腔健康管理の重要性」〈https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000488879.pdf〉(アクセス2023年2月16日)少子化が進む中で産科医療は大きく変化し、助産師が担う役割への期待も大きくなっています。母親が安心して妊娠?出産?子育てしていくために私たちに出来ることを学生の皆様と一緒に考えていきたいと思っています。メッセージ研究分野母性看護学所属学会日本母性衛生学会/日本助産学会学歴?経歴2017年金沢大学大学院医薬保健学総合研究科 看護科学領域博士前期課程健康発達看護学分野助産学専攻 修了2017年都立広尾病院 助産師2021年石川県立看護大学 助教論文●妊婦と医療者の口腔衛生に対する意識と保健指導の実際に関する文献検討 2016年●産後1ヵ月健診時に抱く母親の育児不安の実態 2023年講演?口頭発表等●妊婦と医療者の口腔衛生に対する意識と保健指導の実際に関する文献検討 第32回石川県母性衛生学会学術総会 第30回北陸母性衛生学会学術総会●産後1ヵ月健診までに抱く母親の育児不安の実態 第62回日本母性衛生学会総会社会貢献活動●ペリネイタル?グリーフケア検討会●新人助産師のスキルアップ支援妊産婦、新生児が安心して過ごせるための助産ケアを考える研究の概要 妊娠?出産?子育ては女性だけではなく家族にとって大きな変化である。少子化が進む中で子どもは大切な存在であり、その子を育てていく周囲の環境の重要さもコロナ禍を経てさらに大きくなってきた。母親には人生においてかけがえのないイベントである妊娠、分娩、産褥期を楽しく、安心できる環境で過ごしてほしいと考えている。妊産婦、新生児が安心して過ごしていくための必要な支援は何か、支援をしていくために何が必要かを明らかにし、実践できるケアを検討したい。野沢 ゆり乃 助教

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