研究者情報 研究シーズ集
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●日本看護科学学会学術集会 実行委員(2020年)●石川緩和医療研究会 運営委員(2021年)●石川県立看護大学同窓会「さくら会」副会長SEEDS | 43研究の内容(大学院向け)化学療法を受けた患者の浮腫の臨床的特徴を明らかにし、ケア方法を探究 がん化学療法による副作用である浮腫に着目し研究を行っている。乳がん治療の一つであるドセタキセルは、他の抗がん剤にはない特徴的な副作用として浮腫が知られている。これまでの研究では、ドセタキセル療法を受けた乳がん患者の下肢浮腫の出現要因とその実態を明らかにした。また、浮腫の出現要因を有する乳がん患者の下肢浮腫の経過の特徴について、エコーを用いて発生と治癒経過を明らかにしている。今後もがん患者の化学療法による副作用ケアの確立を目指して研究をすすめていく。がん/化学療法/浮腫/皮膚障害Yuko Imakatacontact: yk1112@ishikawa-nu.ac.jpリサーチマップ https://researchmap.jp/yimakata図1.化学療法による副作用で生じた浮腫の例がんは二人に一人が罹患します。そして、がん治療による副作用が出現することで、患者さんの日常生活に大きな影響を及ぼします。がん治療による副作用を早期発見、早期治癒することを目指し、ケア方法を探っていけたらと思います。メッセージ図2.浮腫が悪化した際にみられるエコー画像(敷石様像)研究分野がん/化学療法/浮腫/皮膚障害所属学会日本がん看護学会?日本創傷?オストミー?失禁管理学会/日本緩和医療学会/日本看護科学学会 など学歴?経歴2008年国立病院機構金沢医療センター 看護師2014年石川県立看護大学 がんプロ特任助手2018年石川県立看護大学 助教2023年石川県立看護大学 講師受賞2023年学術論文優秀賞, 日本創傷?オストミー?失禁管理学会2023年ベストティーチャーズ賞, 石川県立看護大学2015年優秀演題,第20回日本緩和医療学会学術集会論文●Characteristics of the development and healing process of docetaxel-induced lower limb edema in patients with stage IV breast cancer: A case series. Journal of palliative Medicine Reports, 2023●Clinical features of edema in patients with breast cancer receiving docetaxel: A scoping review. Journal of Japanese Society of Wound, Ostomy and Continence Management, 26(4), 2022●Clinical features of lower limb edema in patients with breast cancer who underwent docetaxel chemotherapy: A retrospective observational study. Journal of Japanese Society of Wound, Ostomy and Continence Management, 26(3), 2022●抗EGFR 抗体薬投与中患者への看護指導によるセルフケアへの影響, 日本がん看護学会誌, 34:165-172, 34巻, 2020講演?口頭発表等Symptoms and QOL of lower limb edema in stage Ⅳ breast cancer patients treated with docetaxel: case reports. The 10th Annual Meeting of International Lymphedema Framework Japan(2021)競争的資金等の研究課題科学研究費 基盤研究(C);ドセタキセル療法中に生じる下肢浮腫の早期発見方法の確立(2024.4-2027.3).社会貢献活動●第12回国際リンパ浮腫フレームワークジャパン研究協議会学術集会 企画運営委員(2023.4-2024.9)●国際リンパ浮腫フレームワークジャパン研究協議会 事務局(2023.4-2024.3)(2020年?2021年)●北陸CNSの会 事務局(2020年?)がん患者の化学療法による浮腫ケアの開発研究の概要 がんは、日本における死因第一位を占めており、死亡数は増加し続けている。手術や化学療法、放射線療法などのがん治療が発展する一方で、その副作用によって患者のQOLに大きな影響を及ぼしている。浮腫は、手術や放射線療法によるリンパ浮腫、化学療法による浮腫、終末期の浮腫など複数の要因で発生し、重症化することでQOLの低下のみならず患者の生命予後に重大な影響を及ぼす可能性がある。そのため、浮腫を早期に発見し、早期治癒に導くためのケア確立を目指して研究を行っている。今方 裕子 講師

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