SEEDS | 49研究の内容(大学院向け)医療者に認知症高齢者の住まいに対する意思決定支援を促すためのツール開発 認知症の人との共生社会を目指すにあたり、認知症の人が住み慣れた在宅で過ごすためにも、認知症患者と家族の認識のすり合わせが重要である。認知症高齢者と家族がお互いを知ることができ、意向のすり合わせに向けた対話へのきっかけを作るため、医療者に意思決定支援を促すためのツール開発に着手している。意思決定支援における医療者の具体的な対話の切り口や判断の視点を示すことで認知症高齢者と家族の意向に配慮した意思実現支援が行える可能性がある。認知症/退院支援/意思決定支援Takao Kondocontact: kondo615@ishikawa-nu.ac.jp 研究で発見されたことは患者?家族の希望になります。自分がよりよくしたい、課題を解決したいという強い思いが患者さんの幸せにつながると信じています。一緒に看護を探究しましょう。メッセージ研究分野認知症看護/退院支援所属学会日本老年看護学会/看護実践学会日本老年医学会/日本糖尿病看護?教育学会日本看護研究学会学歴?経歴2012年金沢大学医薬保健学域保健学類看護学専攻 卒業2012年公立学校共済組合北陸中央病院 看護師2018年金沢大学大学院医薬保健学総合研究科保健学専攻看護学専攻 博士前期課程 修了2020年石川県立看護大学大学院実践看護科学分野 博士後期課程 入学2024年石川県立看護大学 助教論文●近藤考朗,川島和代,中道淳子,中山詠美,窪田雅江,前田郁子,中島照美,小幡法子,福島真弓,大家理恵:地域包括ケア病棟入院を契機とした高齢者の住まいの変化,日本老年医学会雑誌,第61巻,3号,2024年(掲載準備中).●近藤考朗,稲垣美智子,多崎恵子,堀口智美:インスリン療法中の高齢糖尿病患者を支える家族のモニタリング力,日本看護研究学会誌,46(4),671-681,2023.講演?口頭発表等地域包括ケア病棟における高齢者と家族の退院先への意向と実態,第9回地域包括ケア病棟研究大会,東京,2023.7:近藤考朗,川島和代,中道淳子,中山詠美,窪田雅江,前田郁子,中島照美,小幡法子,福島真弓,大家理恵.社会貢献活動令和5年度石川県看護教員現任研修 「人生100年時代の看護教育」 運営参加?支援認知症高齢者がその人らしく暮らすことができるよう手助けするための研究研究の概要 わが国が目指す認知症を有する人との共生社会の実現のためにも、医療者には効果的な退院先選択に関する意思決定支援の実践が求められる。認知症を有する人と家族にとって適切な退院先を調整するためにどのような課題があるのかを明らかにするために、認知症を有する高齢者と家族が退院後の住まいを選択するまでのプロセスや両者に生じるずれの探索を行っている。さらに、地域包括ケア病棟における高齢者の退院に関する実態や退院先に影響する要因を明らかにするための研究に取り組んでいる。近藤 考朗 助教
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