研究者情報 研究シーズ集
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SEEDS | 51研究の内容(大学院向け) 2000年に始まった日本の介護保険制度は20年を超え、住み慣れた街でいつまでも自分らしく暮らすことを目指し介護予防の考え方が各自治体で推進され介護予防を重視した事業や保健と福祉の一体化事業など公的サービスは連続性をもって進められています。が一方で自ら求めない高齢者も多く、いきなり重症化している事例も少なくありません。 一方で、各国の60歳以上の人に、今後、収入を伴う仕事をしたいか尋ねると日本を除く国の過半数が「収入の伴う仕事をしたくない(辞めたい)」と回答しています。一方、「収入の伴う仕事をしたい(続けたい)」とする割合は、日本が40.2%(44.9%)と最も高く、次いでアメリカ29.9%(39.4%)、ドイツ28.1%(22.7%)、スウェーデン26.6%(36.6%)の順となっています。他国と比較して日本の高齢者の就労意欲は高い傾向が見られます。この就労意欲の高さを強みとし、いつまでも自信をもって暮らすための高齢者の健康づくり、介護予防が主体的に展開されるしくみを研究として考えています。保健師活動/健康づくり/介護予防/団塊世代男性シルバー人材センターHiromi Yonezawacontact: h-yonezawa@ishikawa-nu.ac.jpリサーチマップ https://researchmap.jp/read0140188シルバー人材センター会員の高齢者さんと一緒に話し合って健康づくりを進める研究をしました。保健師が主体的に健康づくりに取り組むためのファシリテーター(船頭さん)になれたらと思います。参加型アクションリサーチの手法を用いました。これまでは2025年に着目した制度改革から、今般では2040年に着目した制度改革に世の中の関心が進んでいます。健康で暮らせる寿命がさらに延びるであろう未来において高齢者がいつまでも生き生きと輝けるしくみづくりを一緒に考えることに関心のある方をお待ちします。メッセージ研究分野公衆衛生看護学/高齢者保健/保健師現任教育所属学会日本公衆衛生看護学会/日本地域看護学会日本看護科学学会/日本医学看護学教育学会日本結核?非結核性抗酸菌症学会日本老年看護学会/日本保健師活動研究会学歴?経歴1995年東京大学医学部保健学科 卒業1999年東京医科歯科大学大学院修了 修士(看護学)2019年石川県立看護大学大学院修了 博士(看護学)1995年国家公務員共済組合連合会虎の門病院 看護師1999年横浜市役所 保健師2005年国立保健医療科学院公衆衛生看護部 研究官2007年横浜市役所保 健師2008年福井大学医学部看護学科 助教2009年福井大学医学部看護学科 講師2015年福井大学医学部看護学科 准教授2022年石川県立看護大学 教授論文●日本の高齢者の就労と健康づくり?健康管理に関する文献検討. 米澤洋美, 石垣和子, 地域ケアリング, 24(12), 2022●NICUを退院した低出生体重児の母親の育児不安と育児ソーシャルサポート, 育児に対する自己効力感との関連, 夏梅るい子, 長谷川美香, 米澤洋美, 49(1), 2022. 書籍等出版物米澤洋美(分担執筆)第3章. 高齢者保健医療福祉活動, 中谷芳美(著者代表): 標準保健師講座, 対象別公衆衛生看護活動第5版. 92-118, 医学書院, 東京, 2024.講演?口頭発表等米澤洋美,塚田久恵,室野奈緒子: 地方農村部シルバー人材センター会員が抱える心配事(物忘れ?認知症)との関連要因(示説), 244, 第12回日本公衆衛生看護学会学術集会. 福岡. 2024.01.競争的資金等の研究課題文科省科研基盤 (C) 一般(研究代表者)定年退職後男性の再就労の場における役割循環型介護予防プログラムの開発(2024-2028)社会貢献活動●かほく市健康づくり推進協議会委員●かほく市地域自立支援協議会委員長●全国保健師教育協議会「保健師教育」編集委員立場の弱い人や孤立した人も含め、お一人お一人が居場所と出番を持ち輝ける社会を目指して、地域での退職後高齢者の健康づくりを探る研究の概要 行政の保健師として働いてきた経験と日本の地域保健福祉従事者の現任教育を担当する研究所での経験を発端にして研究テーマを展開しています。地域丸ごと健康になれるしくみに興味があります。地域保健における保健活動や健康づくりのテーマであれば一緒に研究したいです。米澤 洋美 教授

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